第1回PANDDA勉強会レポート 「企業買収のウラガワ」

2008年5月24日(土)渋谷にて第1回PANDDA勉強会を開催しました。
今回の発表者は鈴木パンダさん。
働いていた会社が突然買収されるという経験(現在進行形)を語っていただきました。

自己紹介

30歳でWEBデザイナーに転向し、大手サイトのリニューアルを経て 現在はWEB制作全般を行っていると簡単に経歴を紹介。

企業買収のウラガワ

  • 買収された企業について
  • なぜ買収となったか ~3つの理由~
  • 買い手企業の思惑
  • 現在の状況
  • 会社買収で学んだこと

買収された企業について

まず最初に買収された企業について時系列で説明。

オープン当初は業界で注目されキーマンへの講演依頼もあり順調にスタート。他社の導入も続き業界も盛り上がってきたが、ぜんぜん売上も伸びず、赤字のままだったという。

突然親会社から事業の撤退命令が下る。このときは社員には知らされていませんでしたが、この頃から開発中のシステムが中止になったり、広告費が急激に削減したり、派遣社員の契約が突然終了になったり、社長と副社長がそろって外出する機会が多くなったなど社内の様子がおかしくなっていたそうです。

4ヶ月後に買収先が決定。この時点で社員に知らされます。その4ヶ月後に実際に株主が変更になり、現在業務の引継ぎを行っているという話でした。

なぜ買収になったのか。

もともと2年間で事業性について確認が取れない場合は撤退するという方針があり、親会社の期待する結果を出せなかったことが買収になってしまった。

ビジョンと実績の大きな格差
親会社に出資してもらうために、大きな目標を設定していた。
業界で1位になる。売上1千億円など。
また大きすぎた目標達成のため無理な広告費を投入。
強み、ビジネスモデルを無視してでも予約獲得に走ってしまっていた。

業界に関する知識不足
異業種からの参入で業界経験者不在であったが、競合不在の業種で成功経験があり楽観ししていた。
ブランディング、マーケティング、地道な運営の感覚がなかった。

年間1千万の赤字 初期段階で知名度を上げるためかなりの広告費を投入。その割りにはマーケティング担当が不在で思いつくままに費用を投入。
金をかければ芽がでるだろうという感覚で、紙からリスティングまでお金をかけていた。サイトに来てもらえればよさがわかるだろうとアクセスUPが目標になる。集客のためにビックキーワードにはしる。
経営不振のため広告費を削減すると予約が減るという悪循環に陥ってしまった。
 当時は投下した費用を回収する、効果の検証をするというあたりまえのことができていなかったと鈴木パンダさんは感じているそうです。

買収以外の選択肢

  • 事業を撤退 → 今までにやってきたことがもったいない
  • 株主から独立 → 一部の役員と社員だけでは株の取得が不可能
  • 新しい株主を見つける → 見つからなかった

最後は買収という形で落ち着いた

買い手企業の思惑

買収された会社と事業が近く、新規事業を探していた。また、従業員は20代がほとんどで、中堅の社員を獲得したいという思惑があったのではと語る。

現状

株主変更のときは動揺していたが、やめるという社員は少なく新しい会社で働く選択した人が多いそうです。

会社買収で学んだこと

  • 会社の実情を知っておく
  • 自分の信念を持つ

最後に鈴木パンダさんは今回の買収を経験して、
「当時は、デザイナーとして仕事をして、まったく株価や会社の利益、同業他社の動向などは気にしていなかったが、今後は気にしていきたい。
また、経営者上司がいつも方針が正しいとは限らないので、 時には自分の意見を持って衝突することも必要だ」と語ってくれました。

かっぺ イノセントグリーン ロゴストック